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第49回井植文化賞

第49回井植文化賞は2名の個人と4つの団体が選ばれました。

受賞者のご紹介 令和7年度(2025)第49回受賞者のご紹介

文化芸術部門(個人受賞)

清元 延柳 氏

清元三味線方

 ― 兵庫県芦屋市 在住 ―

清元延柳氏
   清元 延柳 氏

梅川ひき語り
         梅川ひき語り(中央)

清元延柳氏は、邦楽の清元三味線方の師匠として幼少より芸一筋に歩まれ数々の舞台で多くの観客を魅了してこられました。
歌舞伎・素浄瑠璃や創作朗読、アボリジニアーティストなど様々なジャンルとの共演をはじめ、落語や芝居 民話を題材にした創作舞踊や地元を舞台にした新作の作曲や演奏にも力を入れて取り組まれました。
その芸の中心には、旧来のしきたりや形にとらわれず古典芸能を多くのお客様に楽しんでいただきたいとの強い信念が貫かれています。
長年にわたり清元の芸を通して、我が国の芸術文化の振興と次世代への継承に寄与してこられた功績が評価されました。

科学技術部門(個人受賞)

麻川 博良 氏

ノズルネットワーク株式会社 代表取締役

 ― 兵庫県丹波市 在住 ―

平尾公彦氏
麻川 博良 氏


ヘアオイル噴霧ブラシ原理試作完成品チェック

麻川博良氏は、大学卒業後就職した企業で、鋼板表面に付着する酸化鉄の被膜を除去するデスケーリングノズルの開発に取り組み大きな成果を上げられました。
五十六歳の時、丹波市でノズルネットワーク株式会社を起業し以来四半世紀に亘りノズル開発に邁進され、世界中のスプレーノズルの情報を集めた業界初の検索システムを世に出すとともに、特殊ノズルの受託開発・コンサルティングで医療・電子・自動車・発電所等様々な分野の新製品開発に寄与されました。
国内外企業や官公庁・大学との取引は百二十を超え、マイクロフォッグ技術等特許出願は八十件に上ります。
麻川氏の飽くなき探究心により生み出されたオンリーワンのアイデアと技術力が評価されました。
今後一層の活躍を祈念して表彰されました。

社会福祉部門(団体受賞)

特定非営利活動法人 神戸の冬を支える会

理事長:森山 一弘 氏

 ― 所在地:兵庫県神戸市中央区 ―

森山一弘氏
森山 一弘 氏
最近の炊き出し風景
最近の炊き出し風景

特定非営利活動法人 神戸の冬を支える会は、阪神・淡路大震災発生の年に発足以来被災者だけでなく生活に困窮しているあらゆる人たちへの支援を30年にわたって続けてこられました。
年末年始の越年越冬活動に始まり毎週毎月の炊き出しと生活相談、年1回の無料健康診断会など貧困に苦しむ多くの人々に救いの手を差し伸べています。
現在生活困窮者自立支援法に基づく支援事業等を県内十六の自治体より受託し、各自治体や関係団体と連携し「一人ひとりの生活を個別に立て直す」を活動の原点としてきめ細かな支援に取組まれています。
委託事業や補助事業だけでは補いきれない支援活動の隙間を埋める役割を果たされており、長年にわたり生活困窮者を一人たりとも見放さない活動に尽力してこられた功績が評価されました。

地域活動部門(団体受賞)

一般社団法人 ハイム

代表理事:松下 麻理 氏

  ― 所在地:兵庫県神戸市中央区 ―
松下麻里氏
松下 麻理 氏
設立メンバーの6名
設立メンバーの6名

一般社団法人 ハイムは、神戸におけるアーティスト・イン・レジデンスの先駆けとして六名の有志により令和四年に設立されて以来、宿泊滞在拠点として国内外から多くのアーティストやクリエイターを受け入れ、リサーチ支援や制作・発表の場の提供を行ってこられました。
また市内の文化施設やアートプロジェクトと提携し、展覧会・パフォーマンス公演やワークショップ・イベントなどの自主企画に取り組まれることにより、地域を包括した複合的な交流が生まれ神戸文化の醸成と活性化につながっています。
同団体の活動の輪がさらに広がり「アーティスト・ イン・レジデンス コウベ」がハブとなって神戸の文化的多様性が益々広がっていく今後の高い発展性が評価されました。

報道出版部門(団体受賞)

神戸新聞社 阪神・淡路大震災報道チーム

代表:岸本 達也氏

  ― 所在地:兵庫県神戸市中央区 ―

岸本達也氏
    岸本 達也 氏

2002.1.17 神戸市長田区から公開放送
       例年1月17日の夕刊


神戸新聞社 阪神・淡路大震災報道チームは、阪神・淡路大震災から30年を迎える中被災地を拠点とする新聞社として今日まで継続的に取材を重ね被災者と向き合ってこられました。
その震災報道は「命を守る」「伝える」を主要なテーマとして多岐にわたる連載を通年で展開され現代社会の抱える様々な課題や矛盾を提示し安全安心な社会づくりに一石を投じ続けています。
またウェブサイト「1.17つなぐプロジェクト」の開設や、語り部による「こども震災学校」等を通して次世代に継承する試みにも取り組んでこられました。
震災を知らない世代が増える中、経験と教訓を伝える一連の報道は三十年にわたる震災報道の集大成であり、将来にわたり災害・震災報道の範となるものです。
同社報道チームの報道活動に対する真摯な努力と功績が評価されました。

国際交流部門(団体受賞)

特定非営利活動法人 多文化センター まんまるあかし

 理事長:久保 美和 氏

  ― 所在地:兵庫県明石市 ―

久保美和氏
久保 美和 氏
まんまるカフェ
多国籍カフェ まんまるカフェ スタッフ

特定非営利活動法人 多文化センター まんまるあかしは、平成27年の活動開始以来、外国にルーツをもつ児童生徒とその家族が日本で安心して暮らせるよう、日本語や教科学習の支援に加え未就学児向けのプレスクールや進路相談会など、幅広い年齢層の子どもたちへの支援を続けてこられました。
また在住外国人住民が講師を務める外国語講座・料理教室の開催や国際交流イベントを主催し、地域の交流を深める活動にも尽力されています。
新たに開業された多国籍カフェは「在住外国人の頑張る気持ちを応援するチャレンジカフェ」として、また国籍や文化の違いを壁にせず誰もが安心して過ごせる居場所として運営されています。
多文化共生社会の推進に寄与する同団体のこれまでの功績と今後の高い発展性が評価されました。

 

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