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第45回井植文化賞

第45回井植文化賞は3名の個人と3つの団体が選ばれました。

受賞者のご紹介 令和3年度(2021)第45回受賞者のご紹介

文化芸術部門(個人受賞)

神野 立生 氏

版画家 特定非営利活動法人アトリエ凹凸 代表

 ― 兵庫県西宮市在住 ―

神野立生氏
神野 立生 氏

講習会にて
        講習会にて


神野立生氏は、京都市立美術大学(現:京都市立芸術大学)で日本画を専攻され、修了後フランス政府給費留学生としてパリ国立美術大学等で学びながら、S.W.ヘイターの銅版画工房「アトリエ17」で一版多色銅版画技法をマスターされ、版画の道に進まれました。帰国後、年齢やキャリアに関係なく制作活動ができる「場」の必要性を感じて「アトリエ凹凸」を開設、自らの作品制作とともに後進の指導にあたられました。2009年には「特定非営利活動法人アトリエ凹凸」を設立、銅版画を通じて社会との関わりをより深め、芸術の慶びや楽しさを伝える活動を行われています。あわせて国内外において精力的な制作・発表活動も続けられ、その活動と功績が評価されました。

科学技術部門(個人受賞)

石川 哲也 氏

特定国立研究開発法人理化学研究所 放射光科学センター センター長

 ― 兵庫県たつの市在住 ―

石川氏
石川 哲也 氏

外部評価委員会

石川哲也氏は、大型放射光装置「SPring-8」の整備に光学系開発責任者として携わられ1997年の供用開始に貢献され、2012年に供用運転開始のX線自由電子レーザー施設「SACLA」の整備にも尽力されました。「SPring-8」が発する強力なX線を最大限利用するための基盤技術の高耐熱分光器ならびに超精密ゴニオメータの開発をはじめビームラインの規格・標準化を先導され、極めて高品質な研究遂行が可能となりました。また硬X線光電子分光法も開発され「SPring-8」は研究者だけでなく広く産業界にも利用されています。石川氏の研究は、世界のX線科学、量子科学の発展に多大に貢献、その業績が評価されました。

社会福祉部門(個人受賞)

内藤 幸雄 氏

あかしユニバーサルフットボール連盟 代表 NPO法人福祉苑リーベの会 理事長

 ― 兵庫県明石市在住 ―

内藤幸雄氏
内藤 幸雄 氏
メンバー
メンバー集合

内藤幸雄氏は、自らも車いすで活動されながら障がい者の健康とリハビリをキーワードにフットサルに着目、釜本邦茂氏を顧問に迎え「日本健康フットサル連盟」を創設され、続いて障がいの有無や障がいの枠を超えてフットサルを楽しめる「あかしユニバーサルフットボール連盟」を設立、明石市内の障がい者施設と神戸市西区の団体が加盟し、開催するイベントでは障がい者も健常者も、性別や年齢も問わずに参加者が「ごちゃまぜ」となって交流を深めています。また新たにサッカーを目的とする通所施設「てんとうむし」も開設されました。スポーツを通じてユニバーサルな街づくりに貢献する活動が評価されました。

地域活動部門(団体受賞)

特定非営利活動法人やんちゃんこ

代表理事:濱田 英世 氏

  ― 所在地:尼崎市南塚口町 ―
濱田英世氏
濱田 英世 氏
七夕まつり
願いをこめて七夕まつり

特定非営利活動法人やんちゃんこは「子育て支援は親の支援」をモットーに1991年に元小学校教師の濱田英世氏を中心に友だち5人で子育てサークル「やんちゃんこ」として誕生しました。常に参加者の声を聞きながら工夫を重ねてきた活動は、子育てを支援するつどいの場や放課後児童の居場所づくり、発達障がいの子らを持つ親を支える「虹色カフェ」の活動などに広がり、多様な子育てニーズに対応するため、2015年には「特定非営利活動法人」となりました。親と子の心に寄り添いながら、地域で子どもを育てる環境作りに取り組み続ける活動が評価されました。

報道出版部門(団体受賞)

日本玩具博物館

館長:井上 重義 氏

  ― 所在地:姫路市香寺町 ―

井上重義氏
   井上 重義 氏

出版物
    出版書籍の一例


日本玩具博物館は、館長の井上重義氏が1963年から収集した郷土玩具を1974年に新築した自宅を展示館として公開したのが始まりです。現在、6棟の施設に日本および世界160カ国からの玩具と人形の資料9万点が保存公開され、日本を代表する玩具博物館として認知されています。子どもたちが触れてきた玩具を民衆の芸術と捉え、収集保存し展示館で公開するだけでなく、出版活動にも力を入れ、井上館長が「伝承手づくりおもちゃ」「伝承の布遊び ちりめん細工」等を出版、2010年には全国の地方新聞にコラム「ふるさとの玩具」を1年間連載されました。また2020年には学芸員の尾﨑織女氏が「世界の民芸玩具」を上梓されました。長年にわたる博物館の運営とともに積極的な出版活動が評価されました。

国際交流部門(団体受賞)

特定非営利活動法人実用日本語教育推進協会(THANK'S)

 理事長:浅田 まり 氏

  ― 所在地:神戸市灘区 ―

浅田まり氏
浅田 まり 氏
養成講座
養成講座実習風景

在住外国人が増えるなか地域での受け入れ環境作りが求められ、外国人住民が身近な生活圏内で日本語を学べる機会の充実が必要とされる一方で、日本語の指導者不足が全国的な課題となっています。「特定非営利活動法人実用日本語教育推進協会(THANK'S)」は、外国人住民に日本語を学ぶ機会を提供するだけでなく、ボランティア向けの講座の開催や教えるためのポイントをわかりやすく記載した指導書を作成するなど、日本語指導者の養成にも尽力され、THANK'Sが教授する指導方法はほかの団体にも活用されるなど、県内の日本語教育の推進に多大に貢献されています。多文化共生社会推進の牽引役としての活動が評価されました。

 

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